HRC50の焼入れ材の切削、0.35mm±0.03の薄肉加工

HRC50の焼入れ材の切削、0.35mm±0.03の薄肉加工
  • 材 質:

    SUS420J2

  • サイズ:

    6.4×89×25mm

  • 精 度:

    ±0.03

  • 個 数:

    6個

  • 納 期:

    14日

ポイント

  • SUS420J2焼入れ材(HRC50)の加工
  • 0.35mmの薄肉加工
  • 薄肉部の厚み公差±0.03
  • 平面度0.02、平行度0.05の幾何公差

内容

今回ご紹介するのは、焼入れ後に加工を行った製品の加工事例です。

材質はSUS420J2で硬度はHRC50以上の指示でした。

HRC50以上の硬度となると、焼き入れ前の材料と比べて刃物の摩耗が激しくなり、加工の難易度が上がります。そのため、加工後に熱処理をすることが多いですが、熱を加えることで材料の寸法がわずかに変化し、公差に影響を及ぼす懸念もあります。
今回は、±0.03の寸法公差や平面、平行の厳しい幾何公差があったため、加工前に熱処理を行いました。

中央部の肉厚は1mmと薄く、厚みには±0.03の公差がありました。
肉が薄いと削っている時の刃物の振動でビレたり、変形しやすくなります。
そこで当社ではビレを抑えられる治具を製作し加工をすることで、歪みや変形なくきれいに仕上げています。

上下面と中央の薄肉部には平面度0.02、平行度0.05の幾何公差がありました。
幾何公差をクリアするためには、素材の状態は非常に重要な要素となります。
今回は熱処理後、薄肉部を削る前に上下面を研磨してから加工し、この公差を満足しています。

中心部の穴の側面はさらに薄肉となっており、厚みが0.35mmしかありませんでした。
この板厚では削っている時に変形してしまうため、加工条件を微調整し、ふくらみなどの変形がないように配慮して仕上げています。

担当者のコメント

焼入れ材の加工は、工具の摩耗が激しく寸法が安定しないため、難しい加工となります。今回は特に肉が薄いこともあり、細心の注意を払いながら加工に臨みました。

処理のタイミングや、使用する加工機や加工方法、加工順番により、製品の仕上がりは変わります。当社では、幅広い選択肢とこれまでの加工経験より、最適な加工方法をご提案させいただきます。
お困りの際には、是非当社までご相談ください。

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