Sn(錫)リフローめっき材の精密板金加工
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材 質:
Sn(錫)リフローめっき材
板 厚:
t0.1~0.8
精 度:
±0.05
個 数:
1~500ヶ程度
納 期:
14~20日
ポイント
- めっき材への加工対応
- 先端の面打ち
- 板厚の潰し加工
内容
今回はSn(錫)リフローめっき材の加工事例をご紹介いたします。
当社では、電子部品の加工依頼も数多くいただいており、表面にめっき処理が施されている材料の加工も日常的に行っております。
母材が銅やコルソン系銅合金のSn(錫)リフローめっき材やアルミの特殊めっき材などの様々な加工実績がございます。
めっき材は、表面の剥がれが発生するなど取り扱いが難しい材料ですが、当社にはブランク加工をはじめ、内製の簡易型を使用した潰し加工や面打ち、曲げ加工にも対応できる設備とノウハウがあります。
当社では、ファイバーレーザー加工とワイヤー加工のいずれかでブランク加工を行っており、製品の形状や精度によって工法を使い分けています。

コネクタ部品によくみられる先端の潰し加工(面打ち)です。写真の通り、目立った剥がれもなく、きれいに仕上げることができます。

板厚の潰し加工の例です。
製品の1/3程の範囲を潰しています。
広範囲の潰しは歪みが出ますが、変形を最小限に抑える工夫をしています。
めっき材は表面が硬いため、処理のされていない材料と比べると潰れにくく加工の難易度が上がります。

写真のように、レーザー加工では切断時に熱が加わり、表面の変色が見られます。 表面の変化が目立つというマイナス面もありますが、レーザー加工を選択すれば、コストダウンと納期短縮が可能です。

母材は真鍮からC7025などのコルソン系銅合金,純銅(C1100,C1020)など様々です。めっき材の場合、お客様に材料を御支給いただく事が多いですが、種類によっては当社での調達も可能ですので、お問い合わせください。
量産を想定した試作の場合、めっき材指定の製品がよく見られますが、取り扱いが難しいため嫌厭されがちです。
注意しながら加工をしていても、型のこすれなどでめっきの剥がれが発生することも多く細かい傷も目立つため、綺麗な状態を保つことは難しく、最初から最後の工程まで細心の注意が必要となります。
めっきの面をなるべく綺麗に残せるよう、途中で何度も型を磨きながら加工を行っています。
精度の面でも、表面のめっき厚の微妙な違いで曲げの角度がばらついたり、潰しの寸法に差がでたりと加工の難易度は高くなりますが、これまでの積み上げてきたノウハウで高精度な製品を仕上げています。
めっき材の加工でお困りの際には、是非当社までご相談ください。