刃物(バイト)を傾けた旋削で加工時間を短縮

刃物(バイト)を傾けた旋削で加工時間を短縮
  • 材 質:

    純チタン

  • サイズ:

    φ27×27mm

  • 精 度:

    ±0.02

  • 個 数:

    1個

  • 納 期:

    7日

ポイント

  • 純チタンの複合旋盤加工
  • 刃物を傾けた旋削加工
  • 寸法公差±0.02の高精度加工
  • ワイヤー放電加工による割入れ
  • 複雑形状でも計測できる検査体制

内容

今回の事例は純チタンの旋盤加工品です。外径Φ27、長さ約30mm、内側が複雑かつ高精度な曲面形状となっております。また、掘り込み量が多く、中央が抜けた骨組みのような形状です。最終工程では割入れもあります。

エンドミルによる切削加工をすれば目的の形状を得られますが、時間がかかってしまいます。当社では、旋削加工、ワイヤー放電加工を組み合わせたハイブリッド加工で完成させました。
また、加工もさることながら、検査も難しい形状でした。当社では品質を保証した製品をお届けするため、加工だけでなく検査まで万全の体制を整えております。

内径はエンドミルで加工するような複雑な形状でしたが、刃物(バイト)を20°~30°傾けて旋削のみで完結することにより、加工時間を大幅に短縮することが出来ました。今回はノーズR0.05のバイトを使用しました。

内径の曲面形状部に寸法公差±0.02が設定されています。その他にも製品の隅々まで幾何公差の指示がありました。
具体的には平面度公差、垂直度公差、平行度公差、同軸度公差すべて0.02、円周振れ公差0.03となっています。

深い掘り込み部分と割入れ(スリット)はワイヤー放電で加工しています。割入れは最終工程となるため、加工済みの箇所に影響が出ないよう、細心の注意を払っています。

今回の製品は小型かつ内径に曲面の多い形状でした。厳しい公差が設定されていることもあり、3次元測定機だけでは寸法の計測が困難でした。輪郭形状測定機、画像測定機を併用して検査を行っています。

担当者のコメント

製品が小さくなると切削量が減るため、加工の時間は短くなると考えがちです。しかし、複雑形状かつ高精度な部品を製作する際は刃物径が小さくなるため、加工時間はどんどん長くなっていきます。

弊社では蓄積したノウハウを活かし、様々な工夫を凝らして加工時間の短縮に努めています。小さく複雑な形状の部品製作をご検討の際は、是非私共にお声がけください。

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