真鍮(C3604)表裏からの掘り込み加工、専用治具で反りを軽減
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材 質:
C3604(カドミレス真中)
サイズ:
41×30×4.6mm
精 度:
±0.02
個 数:
32個
納 期:
5日
ポイント
- 表裏両面から、掘り込み量の多い形状
- 寸法指示のほぼ全箇所に±0.02~0.05の公差
- 専用の治具を製作し反りを軽減
- 材料調達から5日で完成
内容
今回は切削量の多い機械加工では避けて通れない「反り」を専用の治具で軽減した事例です。
材質は「C3604」のカドミレス真中で、表裏両面から掘り込みがあり、反りの出やすい条件が揃っていました。一方で寸法指示のほぼ全箇所に±0.02~0.05の公差が設定されており、反りが出れば公差を満たすことは難しいことが明らかでした。そこで専用の治具を設計、製作し、表裏を交互に加工することで、反りを軽減しました。
切削加工の後工程にワイヤー放電加工を組み合わせることで、32個を効率良く加工し、材料調達を含めて5日で完成させることができました。

表裏両面から掘り込み量が多く、反りの出やすい形状

・ほぼ全箇所の寸法公差±0.02~0.05
・0.65mmの薄壁を含む複雑な形状
少量多品種の試作では「効率的な加工方法を追求すること」と「検討に時間をかけるより確実な方法で素早く作業に取り掛かること」、どちらを重視すべきか悩むことがあります。
今回は製作数が32個と(弊社としては)比較的多く、効率を重視したいところでしたが、一方で納期の制約から時間に余裕がありませんでした。そのような状況下、両者のバランスを取りながら、専用の治具を設計、製作し、お客様の希望納期に間に合わせることができました。
形状によりますが、50~100個程度の切削加工も承りますので、是非お声がけください。