□0.2mm極小ローレットと高精度ビード絞りの同時加工
- 【タグ】
- 【加工技術】
- 【加工設備】

材 質:
C5210-H(リン青銅)
板 厚:
t0.4
サイズ:
9×5×5mm
精 度:
±0.02
個 数:
200個
納 期:
14日
ポイント
- □0.2ピッチ0.3の極小ローレット加工
- ±0.02の高精度ビード絞り加工
- ビードを変形させない工夫
内容
今回は、微細加工を得意とする弊社だからこそ製作できた金属加工製品をご紹介します。
数量が200ヶと多いことに加え、短納期での製作をお願いされておりました。そこで今回は、工数削減のため、ローレット加工とビード絞り加工を同時に成形できる簡易金型を、社内で設計・製作しました。
同時加工は時間短縮となる反面、うまく工程設計をしないと金型が干渉してしまい、後工程に悪影響を及ぼす可能性があります。今回の工順は、薄板専用のファイバーレーザーでブランクをカットし、平板の状態で潰し・絞り加工を行い、最後に曲げて完成となります。
ローレットおよびビード部は平板時(曲げ前)に加工しているため、前述で懸念していたとおり、後工程の曲げで型が干渉し、せっかく成形したビードが潰れてしまうことになります。
弊社では簡易金型に細工をし、干渉しないように工夫して曲げています。
ちょっとした工夫ですが、全体の工程設計をする上で、極めて重要なポイントです。

【微細ローレット加工】
□0.2mm、ピッチ0.3mmの極小ローレット加工。 微細用マシニングセンターで簡易金型を社内製作しています。

【高精度ビード絞り加工】
±0.02の厳しい公差指示があるビード絞り部。 曲げに近くても、変形なく仕上げています。
製品サイズが小さく、要所には厳しい寸法公差が指示されており、大変難易度の高い加工でした。同時加工の利点を活かすための簡易金型の設計には、とても悩みました。
日頃から、いかに早く、高精度に加工するかを考えて作業しているので、最適な金型設計ができたと思います。 極小ローレット加工と高精度ビード絞り加工は、とてもきれいに仕上げることができました。
絞り加工などを含む微細加工にも対応しておりますので、お困りの加工がございましたら、是非ご相談ください。