厚み0.5mmのフィン、純アルミA1050のマシニング加工

材 質:
A1050-H24
サイズ:
6×100×120mm
精 度:
±0.01
個 数:
10個
納 期:
10日
ポイント
- 切削に不向きなA1050(純アルミ)のマシニング加工
- 肉厚0.5mm、高さ3mmのフィン加工
- 外径公差g7のボスを削り出し
- 位置決め精度を高めるための治具製作
内容
今回は、A1050(純アルミ)をマシニングセンターで加工した事例をご紹介致します。
A1050は、アルミ材では一般的なA5052と比べて、粘り気があり切粉が絡みやすい材料です。 強度も低いため、絡んだ切粉で傷や凹みがつきやすく、加工には注意が必要でした。
今回の製品には、表面に高さ3mmのフィンが15列あります。厚みが0.5mmと薄く、負荷をかけすぎると反りやビビり、歪みなどが発生する恐れがありました。変形なく仕上げるには、形状に適した工具の選定と加工条件の調整がポイントとなります。
Φ5のボスがあり、こちらは削り出しで加工をしています。外径のg7公差に加え、内外径には同軸度0.02という厳しい公差があり、さらに裏面の加工要素との幾何公差も設けられておりました。

【フィン加工】
高さ3mm,厚み0.5mmのフィンは間隔が狭く、小径のエンドミルで加工せざるを得ませんでした。細い工具は折れやすく、加工条件がポイントとなります。当社では、今までの経験とノウハウから加工条件を選定し、写真の様な美しいフィン形状に仕上げることが可能です。

【ボス 表裏の位置合わせ】
ボスには、内外径に0.02の同軸度が設けられています。さらに、裏面の加工要素にまたがる厳しい幾何公差もありました。表裏は同時に加工ができないため、位置を合わせるには工夫が必要です。当社では、加工精度を確保するための専用治具を製作して対応しました。
A1050やA1100などの純アルミの加工は、他のアルミ材に比べ、切粉がエンドミルに絡みやすいため、プログラムの段階から神経を使います。
今回の製品は、外形から基準を取りにくい形状だったため、工程設計も重要なポイントでした。
当社には、アルミ加工専門のチームがあります。
アルミ加工に特化しているため、材料の特徴を熟知していますし、早さと綺麗さを両立できる最善の加工方法を知っています。さらなるレベルアップのために、工具などの最新情報も常にチェックしています。アルミの金属加工ならお任せください。