円筒形絞り×旋削の複合加工で短納期化
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材 質:
SUS304L
板 厚:
2.0mm
サイズ:
φ50 ×18 mm
精 度:
±0.2
個 数:
100個
納 期:
14日
ポイント
- プレス×旋盤の複合加工
- 熱処理後の公差確保
- 板厚の違う絞り加工
内容
今回は、プレス加工と機械加工のどちらにも精通している当社だからこそ、短納期で完成させられた事例を紹介いたします。
この製品は、板厚2mmのSUS304Lを段付きの円筒に絞る形状です。
当社にとっては厚い材料のため、加工難易度が高いことに加え、真円度や直角度・同軸度が厳しく指定されており、高度な技術が必要でした。そこで、当社では絞り加工と旋盤加工を併用することにしました。
さらに、熱処理の指示があり、歪みが予想されたため、公差の確保が懸念されました。こちらは熱処理後に修正用の新たな簡易金型で成形し直すことで、厳しい公差をクリアすることができました。
底面の板厚と側面の板厚が違うことも、この製品の特徴です。
絞り加工後に旋盤加工で板厚と絞り高さを旋削しています。精度の確保はもちろんのこと、金型数を減らすことで、納期短縮・コストダウンにもつながり、好評をいただきました。

熱処理により収縮した内径を仕上げ用の簡易金型で成形し直しました。
Φ45±0.04や、同軸度・真円度など厳しい公差をクリアしています。

底面の板厚は2mm、側面の板厚は1.7mmとなっています。
プレスだけで製作すると金型数が増え、コストも時間もかかります。
プレスと旋削を組み合わせることで、効率よく加工を進めることができます。
今回は【プレス加工×旋盤加工】でしたが、【板金加工×マシニング加工】や【レーザー加工×微細マシニング加工】など、様々な加工機を要する複合加工は、当社の得意とする加工です。
厳しい寸法公差や幾何公差が指定されていても、多種多様で柔軟な工程設計をすることで、高精度の製品を完成させることができます。
他社で断られてしまった案件でも、前向きにトライしてまいりますので、是非ご相談ください。