ゴマ粒サイズの製品にビード絞り、微細曲げ加工を社内で製作した型で実現
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材 質:
SUS304CSP-1/2H
板 厚:
0.12mm
サイズ:
2.95×0.85×1.25mm
精 度:
±0.03
個 数:
10個
納 期:
14日
ポイント
- 製品の大きさがゴマ粒程
- 2箇所のビード絞り
- 0.5×0.75×0.12mmの絞りの型をマシニングセンターで製作
- ビード絞りを含む微細曲げ加工
内容
今回の製品は、仕上り寸法が2.95×0.85×1.25mmとゴマ粒程の大きさで、曲げ加工とビード絞りが2箇所あります。
ビード絞りと曲げ箇所は、社内のマシニングセンターで金型を製作し、加工をしています。
絞りの寸法は0.5×0.75×0.12mmと小さいため、金型には最小R0.05や幅0.2mmのポケット加工等の微細な加工が必要でした。
金型製作の際には、絞りの公差等を考慮して、小径の刃物で公差±0.005mmと高精度に仕上げています。
その後、2箇所のビードを絞ったあと、ブランクを切断しています。その切断は横幅と絞りの中心を合わせなければなりませんでした。
幅0.35mmの中心に0.2mmの絞りがあるため、左右の残りの幅が約0.7mmずつしかなく、ほんの少しのズレでも製品として成り立ちません。また、曲げの工程では手やピンセットで掴んでの作業が困難なため、キャリアをつけて曲げ加工を行いました。
絞り部分を含む曲げの指示もありましたが、絞った箇所が変形しない様に金型を工夫して曲げています。
板厚が0.12mmですので、少しの力でも歪んでしまいます。サイズが小さくなると、公差も厳しくなりますが、金型や曲げ工程を工夫して完成させました。

絞り加工とブランク切断の センター合わせ公差は±0.01
ゴマ粒や米粒程の微細な製品加工では、肉眼では確認できない細かい作業や、手で扱うことの困難な作業が数多くあります。その為、通常サイズと同じ加工方法では製作が不可能です。
手で扱えない微細な製品を加工するには、必ず専用の金型が必要になります。
当社では機械加工部門があり、短期間で金型を準備する事ができます。
金型を社内で製作できることで、製品納期の短縮が実現できています。