複合旋盤とマシニングセンターをフル活用
小径ロングエンドミルΦ0.5×12で深さ12mmの溝加工
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材 質:
A7075
サイズ:
Φ30×39mm
精 度:
±0.1
個 数:
6個
納 期:
10日
ポイント
- 工具径に対して長さ24倍の小径ロングエンドミルを使用
- 高精度マシニングセンターと複合旋盤による複合加工
- マシニング加工用の専用治具の製作
内容
内径部に溝幅0.52mm深さ12mmの形状があります。
溝幅に対して24倍の深さなので、エンドミルもそれに伴い細長いものが必要です。切り込みや加工速度と工具の振れを工夫し、刃物が折れない条件で加工をしました。
最初に複合旋盤で、旋削加工、正面からドリル加工とミル加工、上面からタップ加工と一工程で多面を加工し、次に高精度マシニングセンターで背面加工と深溝加工をしました。
マシニングセンターで加工する際、前工程である複合旋盤との位置・角度合わせが必要になります。丸物をセットするには角度合わせが特に重要で、短い段取り時間で高精度なセットを可能にする、専用治具を製作し加工をしました。

溝幅0.52mmの深さ12mm
今回の製品で一番のポイントは深溝の加工で、Φ0.5×12mmという細長いエンドミルを使用したことです。
弱く、折れ易い刃物ですが、高精度マシニングセンターを利用する事により、振れを抑えキレイな面に仕上げる事ができました。
このように高精度マシニングセンターは、ピッチ精度以外にも高いポテンシャルを持つ機械なので、細く長い工具も得意とし、より複雑で細かい加工も実現しています。
また、複合旋盤を利用したことにより、多面加工を1工程で行うことができ、工程が減り、高精度な仕上がりと時間短縮を実現することができました。