微細な絞りと立ち上がり0.17mmの曲げ加工を含むゴマ粒大のプレス部品
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材 質:
C5210R-H
板 厚:
0.08mm
サイズ:
2.0×2.0×1.0mm
精 度:
±0.03
個 数:
10個
納 期:
7日
ポイント
- 0.1×0.35mmの角穴
- 微細で複雑な絞り加工
- 立ち上がり0.17mmの曲げ加工
- 微細曲げが8箇所
内容
今回は仕上り寸法が2.0×2.0×1.0mmの微細加工のご依頼を頂きました。
側面には0.1×0.35mmの角穴が開いており、スリット幅が0.1mmしかありません。
CO2レーザーでは加工ができないため、ファイバーレーザーでブランクを切断しました。
先端の絞りは、平面から曲面にRがつながっており、絞る際に1度で絞らなければ形にすることができません。
微細且つ複雑な形状で難易度が高く、専用型の製作が必須でした。
Rがきれいな形になるように、2つの型を組み合わせて1度で絞れる型を製作し、使用しています。
今回の製品には、2mm角の中に曲げが8箇所あり、中には谷Rをなくさなければいけない箇所があります。通常使用する型で曲げると必ず谷Rがついてしまうため、こちらは専用型の製作はもちろん、型の谷Rをなくす工夫も必要でした。
高精度マシニングセンターとワイヤー放電加工機を駆使し、全部で型5セットを製作し加工しています。
絞り部分の段差には公差があり、スリットが入れられない形状のため、その部分を切り起こして段差を作っています。
製品が小さく、手で掴んでの作業が難しいため、キャリアをつけて加工をして完成させました。

先端の絞りと精密曲げは 専用型を製作し加工しています。
製品が小さくなりますと、形状によっては機械を使って加工が出来ない箇所もでてきます。
寸法的に機械に入らない場合は、手作業で加工を行っています。
今回の製品は、絞り箇所にRがついており、製品が小さいため、他の箇所を曲げると一緒に動いてしまいます。絞り箇所と曲げ箇所を平行にするのは大変苦労しました。
小さくて複雑な製品でも、最適な加工ができるように、社内で型を製作し使用しています。
製作者と加工者の密な打ち合わせの上で、製品専用の型を製作することにより、よりスムーズに質の良い製品に仕上げることができます。