4mmの微細部品、類似形状品との共用型設計で大幅なコストダウンを実現
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材 質:
C5210-1/2H
板 厚:
0.2mm
サイズ:
4.0×1.7×1.7mm
精 度:
±0.02
個 数:
20個
納 期:
10日
ポイント
- 米粒大の微細部品
- 丸め曲げ後の絞り出し
- 凹0.04mmの潰し加工
- 高精度マシニングセンターで型製作
- 類似形状の製品にも使用できる共用型の設計
内容
当社では、近年電子部品関連の試作を数多く手掛けております。
そこで、今回ご紹介するのは、米粒大サイズのコネクタ部品の加工事例です。
よく見かけるコンタクト形状ですが、サイズが4mm程しかなく、その中に複雑な絞りや曲げの指示があります。公差もきびしいところで±0.02でした。
加工には型が必要となりますが、通常のマシニングセンターで製作した型では寸法や精度、谷R等を満足することが出来ないため、高精度マシニングセンターで型を製作しています。
また、同時に類似形状の製作のご依頼もいただいておりました。
部分的に同じ形状を含んでいたため、どちらの部品にも使用できるような共用型を設計しました。

丸め曲げの径はφ0.8と小さく、1度で丸めることはできません。 そのため、3工程に分けて丸め曲げを行いました。

真ん中の凹み部は、丸め曲げを行った後に芯金を入れて絞り出しています。
絞り部は0.5×0.7mm程と小さいため、型のRも最小でR0.2と小さく、通常のマシニングセンターでは細かすぎて加工が出来ません。こちらの型は高精度マシニングセンターで削り出しています。

U字曲げ箇所には潰しの指示がありました。凹0.04ですが、幅が0.3mmと小さいため、こちらの型も高精度マシニングセンターで加工をしています。
共用型の設計は、加工者と型製作部門の綿密な打ち合わせのもとに実現しました。型製作に携わるメンバーが知恵を出し合い、その都度納得できるまで何度も話し合い、型の仕様を決めていきます。
工程の順番を考慮しながらの設計は大変ですが、結果的に納期短縮と大きなコストダウンを図ることができ、お客様からはお喜びの声をいただいております。