新ベンダーによる送り曲げで金型費用カット

新ベンダーによる送り曲げで金型費用カット
  • 材 質:

    SUS304-CP #400

  • 板 厚:

    1mm

  • サイズ:

    60×160×100mm

  • 精 度:

    ±0.5

  • 個 数:

    2個

  • 納 期:

    7日

ポイント

  • 曲げ内Rを送り曲げ加工し、金型費用削減
  • キズ防止テープを貼ったままの曲げ

内容

今回の加工事例は、アマダ社のベンダーを用いた曲げ加工です。

この製品の大きな特徴は、内R14のR曲げです。
標準型にはこのRのパンチ型がないため、1回の曲げでこのRを出そうとすると金型の製作が必要になります。社内でR金型を製作することは可能ですが、材料費や加工費などコストがかさんでしまうことになります。
コストダウンのため、今回の製品はベンダーでの送り曲げを行うことでR形状を加工しました。
FR曲げとも呼ばれるこの加工方法は、一定のピッチで鈍角曲げを行うことにより、標準の曲げ型でも任意のR形状を作ることができます。

鈍角曲げのピッチを小さくするほど、Rは滑らかで綺麗な仕上がりとなります。
当社では過去に受注した製品事例を参考にしながら、材質・板厚・精度等の条件を踏まえて、作業者が製品ごとに合ったピッチを決めて加工しています。
本製品のR14の曲げ部はピッチ2.2、曲げ回数10回で加工しました。

また、この製品は磨き材のため、最初の工程から片面にシートを貼って保護しています。
曲げ加工では製品とダイの接点に圧力がかかり、外側の面に曲げキズが生じますが、この製品はそのキズもNGであったため、シートを貼ったままの状態で曲げを行いました。
薄い保護シートではありますが、貼った状態での曲げは角度がばらつき、精度維持が困難となります。
角度センサーが搭載されているベンダーを使うことにより、ばらつきによる精度の問題をクリアすることができました。

曲げ加工後に他の部品を溶接して、本製品は完成となります。

一定のピッチで鈍角曲げを行うことで、R形状を作っていきます。

曲げ内側の面に等間隔でパンチ型の跡がついていることが分かります。

担当者のコメント

当社ではプレス加工で用いる金型を社内で製作できることを強みとしていますが、今回の製品のように、新たに金型を製作せずに加工できる例もございます。
今回ご紹介した送り曲げ加工は、精密で滑らかなR形状が必要な製品には向きませんが、加工方法を変えることで大幅なコストダウンが見込める製品も数多くございます。

お客様の製品に適した加工方法を考え、ご提案させていただきます。

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